キスはおとなの呼吸のように【完】
「せまくてなにもおかまいできませんが、始発が動きだすまで眠って待っていてくださいね」

先輩はやはり、うなるだけでぜんぜん返事になっていない。

わたしはベッドを離れてソファにむかおうとした。
きびすを返し、うしろをむこうとする。

そのとき。

目をつぶったままの大上先輩の手がこちらにむかってのびてきた。
< 223 / 380 >

この作品をシェア

pagetop