キスはおとなの呼吸のように【完】
「ちょっと、先輩……」

びっくりしたわたしが声をあげるひまもなく、大上先輩がわたしの手首をつかんだ。
そのまま強く引きよせる。

転びかけたわたしの後頭部を大上先輩の逆の腕がかかえる。

ベッドで横たわる大上先輩の顔にむかって、わたしの顔が急接近する。

そして、なんともあっさりくちびるどうしがふれあった。
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