キスはおとなの呼吸のように【完】
そう思うと、くやしさと、違う怒りがこみあげてきた。

「あの日の帰り、カズトくんにもあやまろうと思って三本酒店によろうとしたが、ちょうど配達にでかけるところで話はできなかった。おれがついたときには、車がもう出発するところだったから」

もう、わけがわからない。

先輩としてはよかれと思ってやったことなのだろうが、つくづくよけいなことをしてくれていたみたいだ。
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