キスはおとなの呼吸のように【完】
カズトの目のまえの地面にはステッカーの貼られた部分も、ほかの破片といっしょになって落ちていた。

もしかしたら先輩が店をでたとき、意識せずに踏んでしまったのかもしれない。

砂に汚れて、しわがよってしまった犬のステッカーは、そのしたの割れた破片をふたつかろうじてつなげていた。
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