ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「……渚は、俺と同い年になりたいの?」


コクリと頷いてから俯くと、雪ちゃんがあたしの顔を覗き込んで来た。


「どうして?」


「だっ、て……」


優しい瞳が、あたしを優しく促す。


「あたしが、どんなに頑張っても……雪ちゃんは、どんどん離れて行っちゃうんだもん……」


「そんな事ないよ」


諭すように優しく笑った雪ちゃんに首を横に振ると、彼が益々困ったように眉を寄せた。


胸の奥が、すごく苦しかった。


雪ちゃんを困らせたい訳じゃないのに、どうして上手くいかないんだろうって思った。


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