ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「俺は、渚から離れて行ったりしないよ?困った事があったら、前みたいにまたいつでも助けてあげるから」


「でっ、でも……」


小さな子をあやすように笑う雪ちゃんに、胸の奥がギュッと締め付けられる。


「雪ちゃんには……彼女がいるもん……」


「……彼女?」


「隠さなくてもいいよ……。あたし、雪ちゃんが彼女と一緒に歩いてるところ、見たんだから……」


不思議そうな顔をした雪ちゃんから視線を逸らすと、彼がすぐにクスリと笑った。


そして、背けていたあたしの顔をまた覗き込んでから、瞳を緩めてフワリと微笑んだ。


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