ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
雪ちゃんの姿が歩道から消えた後、その場に崩れ落ちるようにしてへたり込んだ。


肌に触れる砂が、やけに冷たい。


次々と溢れ出す涙のせいで、上手く息が出来なくて苦しいのに……。


胸の奥が痛いくらいに締め付けられて、泣き止む事なんて出来ない。


あんなにも冷たい声で話す雪ちゃんを、知らない。


あんな風にあたしを拒絶する彼を、知らない。


雪ちゃんが傍にいてくれないと上手く呼吸も出来ないあたしは、あたし達の未来に終わりが来るなんて考えた事も無かった。


だって……。


“ずっと”は、当たり前のように続くんだと思っていたから。


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