それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜


そこへ、浅野先輩と生川先輩が和やかに話しながら、重苦しい空気になってしまっていた美術室にやってきた。


正直、助かったと思った。


二人が来てくれたおかげで、さっきまでの悪い雰囲気がぐっと軽くなった。


「お二人さん、早いねぇ」


浅野先輩が何気なくそう言うと。


「二人セットみたいな言い方するな」


根岸先輩が、キャンバスから目を逸らさず仏頂面で答えた。


「なに言ってんだお前。なにが不満だ。あ?」


わけのわからない言いがかりをつけられた浅野先輩のこの反応は、まあ、当然なわけで。

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