初恋センチメンタル*

サッカー少女になります!






「うっわ」



あたしが今いるのはグラウンド



すごい数のマネージャー希望者がうじゃうじゃ……




「やっぱ止めよ」


「はい?なにかいったかなー?美緒ちゃん」


「…いえ。何も」


「よろしい」




…はぁーーーっ!!


こわっ、亜樹こっわっ!!!




あたしがちょこーっと、止めよって言っただけでー0℃の殺気だしちゃったよ。





息止まるかと思った。



あたし亜樹に殺されそう……無論、殺気で。





「げっ、本気で来たのかよ。サル」


「だれがサルだって?聞こえないなぁ~」


「うっぜ」




隣でいっちょ前にサッカーボールを蹴って悪態をつくこいつ。


はい、皆様ご想像の通り




「あたしは隼人のために来たんじゃないから!!」


「マネージャー願望者に殺られてしまえ、バカ女」




ムッカー!!!




「隼人なんか転んで頭ぶつけて逝っちゃえ!!!バイバイッ!!!」




バトル開始の合図が鳴る



あたしと隼人のこの世でもっともくだらないバトル。



「はい、終了よ。」


「おい、止めんなよ富永!!」


「あら、あたしにそんな口きいたら、バラすわよ?」




え!?


亜樹、あなたなんで隼人の秘密知ってんの!?




でも知ってても無駄だと思うよ。


こいつ多分動じないから…




「チッ!分かったよ」




珍しいこともあるもんだ



隼人が偉く素直



明日大地震でも来ますか?


明日世界の終わり?




勘弁してよー。





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