優しいなんて、もんじゃない
てか、今まで絶対帽子取ろうとなんてしなかったくせに。
何でいきなりこんな行動とったりするんだ。
動揺が隠せない私は、瞬時に目を逸らしユウとの近い距離を離そうと胸板を押し返す。
が。
その腕を容易く捕まえられ、そのまま両手を顔の横に押し付けられる。
離れろと睨みながら言うがユウは無表情で真っ直ぐ私を見据えてくるだけ。
無言の圧力みたいなものが鬱陶しくて、子供みたいに暴れて抵抗してみるも手首を拘束する力が弱まることはない。
そこで、もう一度。
ユウがゆっくりとした口調で私に語りかけた。
「俺も男なんだって、分かった?」
「…っ、」
「優はこうされたら、力じゃ俺には勝てないよ。」
そう言うなり、あっさり離れたユウの私の手首を拘束していた力。
確かに、何の反抗をすることも出来なかった。女の私の力なんて、まったく適わなくて。
性別の違いを、見せつけられた気がしてムカついた。