水に映る月

　

心臓がﾄﾞｸﾄﾞｸと音を立て、激しく鳴っている。

寝汗をビッショリかいていて、首も体も気持ち悪い。


タオルを取りに行こうと、体を起こした時‥、

車で眠ったはずなのに、自分がベッドにいることに気付いた。



慧が運んでくれたのかな‥

自分で歩いた記憶が無いから‥



ベッドの足元に、そっと体を移動させた。


「う‥。」


苦しそうに呻く、慧の声が聞こえた。