水に映る月
「そう言えば、純ちゃんって、家なき子やゆーてたな。」
阪神高速を車で飛ばしながら、慧が言った。
「うん。あたし、ジプシーやもん。」
身の上話は嫌い。
だから、軽い口調で答えた。
「いつもは、どこで寝てるん?」
「んー、色々♪」
「色々か?危ないことするなよ。女の子やねんから。」
「ダイジョウブ♪」
会話している間、あたしには考えていたことがあって‥。
思い切って、そのことを慧に訊いてみることにした。