誘拐犯は…神様だったのです!
「…は、はぁ…」
オーディン…か…どちらでもと言われると困る…
風神さん…って言うのもパッとしないし…オーディンさんとか言いにくいし…うーん……
「…あ」
「?」
そうだ…好きなってことは私流でもいいんだよね…?
「じゃあ、フウ(風)さん…とか、ダメですか?」
「……?」
彼を少し見上げながら言うと、口元をあげ微笑む
「構いません。紫音様の花嫁である凜様の願いなら」
「あ、本当に?…良かった………って……えっ!?」
ホッと安心したのもつかの間、フウさんが放った台詞に私の身体が固まった
い、今…紫音さんの花嫁って?凜様って?言った?なんで知ってるの?
目をパチパチさせると、フウさんはクスリと肩を揺らして笑う
「すみません…実は凜様の話は紫音様から昨日聞いていたので」
き、聞いていたの?
「………」
さ、最悪だ…じゃあ、もしや…
「私が花嫁って知って声を掛けたんですか?」
「はい、たまたま通りかかったのは事実ですが、花嫁がうずくまってるのを無視するわけにはいきません」
「…」
そ、そんな…それじゃあ…上手く話して撒こうだなんて不可能じゃん
屋敷の主の嫁が夜中に1人でいて、しかもうずくまってる
そんなのほっとかないだろう
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