誘拐犯は…神様だったのです!
騙されたって言い方は間違ってるかもしれない
だけど、そんな気分になるのは気のせいだろうか…
「……」
だいたい、私が花嫁だって話したなんて聞いてないんだからっ
また、勝手なことばかりして…
怒りが込み上げてきて、それを隠すようにフウさんから顔を背けると彼はゆっくりと口を開く
「それはそうと、凜様はいったいここで何をしているんですか?」
「………え?」
なにって………あ、そうか。花嫁って事は知っていても脱走しようとしてたのは知らないんだ
「えーと…それは、その」
バレたら牢獄いきだよね?ひとまず…誤魔化…そう…
「実は…恥ずかしいんですけど…道に迷っちゃって…」
「え?」
「ほ、ほら。この屋敷広くて…歩いても歩いても部屋に行けなくて…どうしようかと思ってたんです…」
一回部屋に帰り、それからしばらくしてまた脱走すればいい
そんな考えを浮かべるとフウさんは私の手をとり優しく立たせる
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