誘拐犯は…神様だったのです!




「そうか、それならそれでいい」


私の台詞に納得したのか再び本を開きしなやかな綺麗な手でページを捲っていき、そのまま口を閉ざす


そんな姿を見て、私はある疑問を胸に彼に数歩近づく


「…………」

「………」


「…あ…の」

「……なんだ」


「いえ…えっと、話は変わりますけど…」


「…あぁ」


「さっき、なんであんなこと言ったんですか?」

「あんなこと?」


「だから、さっき…心配していたとか…」


「……」


私がそう言うと、明らかにめんどくさそうに眉を潜める


「鈍感」

「…なっ」

「私があそこで、脱走した花嫁を連れてきて助かったと言えと言うのか?」


「………」

「ツヴァイから聞いたのでは?逆らえば牢獄だと」


「…それは」


「風神は私に忠実な男だ、脱走したと奴の耳に届いたら凜は反逆者なる」


「……」

「それでもいいなら…次は脱走したと言おう」


「……あ」



それって…やっぱり私を庇ってくれたんだ…



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