誘拐犯は…神様だったのです!
また、そうやってからかうんだから…!
「し、紫音さん…そんなことより離して下さい。皆さんが見てますから…」
「…え?」
紫音さんが振り向くと、慌てて顔をそらし、それをみた紫音さんは首をわざとらしく傾げる
「見てないと言ってる」
「…なっ」
それは、紫音さんが振り向いたからだよ!
「も、もう…いいから、離して下さいっ」
紫音さんの手に自分の手を添えて力を入れると、すこし諦めたように手を離し私から距離をとる
「仕方がない、分かった」
そう言うと、自分の羽織りを脱ぎそっと私の肩にかける
「…あ」
フワリと香るいいにおいに、暖かい温もり
「…風邪を引かれたら困るから」
「あ、ありがとうございます…」
優しいな…紫音さんはいつも羽織りをかけてくれる
胸が温かくなり、袖に腕を通すと紫音さんは近くで顔を反らすフウさんを見る
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