誘拐犯は…神様だったのです!




「あぁ、言う通り。怪我をしてる」


「やっぱり…だったら、手当てとか」


「いや、必要ない」


必要ないって…


「そんな、どんなに小さな生き物でも、同じ命じゃないですか?」


「わかってるさ、そんなの」


「なら」

「この場所にいれば、直に治る」


「………え?」


直に、治る?


「最初に言っただろ?癒しの場所だって。ここは傷付いた生き物があの木の力をもらい怪我を治すんだよ」


「………あ」


そう言えば、そんなこと言ってた…


トールさんの言葉を思いだすと、トールさんは少しムッとした顔で私をみる


「つーか、俺達が大変な思いをしてここにきたのは凜様のためなんだけど」


「え、わたし?」


なんで、わたし?


「わたし?じゃ、ねぇよ!お前が朝からはな垂れ小娘になってるから、紫音様が風邪が治るようにここに来るように言ったんだよ」


「………へ」


え…もしかして、その為に?


朝から体調が悪い私の具合が良くなるように?


そうか、だから体調が悪いから寝ろとかじゃなく


このパルシュで、癒されてこいと…



< 318 / 616 >

この作品をシェア

pagetop