誘拐犯は…神様だったのです!




「えっと…残念ですが、詳しい説明をする時間がなくなってしまいました」


「…ぇ」


「あそこにいる方は、私の主である紫音様です」

「紫音…様?」


再びチラリと見ると、変わらず身動き一つ取らない


「じゃあ、その…彼も貴方と同じ神様なんですか?」


「はい、そうです」

「…ツヴァイ」


「あ、申し訳ありません。それで、ネックレスを渡して頂けますか?」

「……」



そう言いながら、何度目かになる手を私に向かって伸ばしてくる


「そんな優しい言い方はしなくていい」


「ですが…やはり女性相手となりますと、私も気がひけてしまいます」



「…………」


そんなことを口にする彼に、紫音様と呼ばれた彼が冷たい視線を送ると


何かを諦めたように組んでいた手をはなし、私に近付いて来る



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