誘拐犯は…神様だったのです!




「…あ」


今にでも、キスが出来そうなほど近い距離に胸の鼓動が加速していく


紫音さんの瞳には私がうつり、私の瞳には紫音さんがいる


どうしよう…周りに見られているのに、もう抵抗するって言葉は私にはない


ただ、この先にある何かを期待してしまってる…


「凜」

「し…おん…さん…」


「キミは、私のことを…好きなのか?」


「……っ」

頬にある手を少し移動させ親指で私の唇を数回撫でる



「キミを利用して、偽者の花嫁にした私を…どう思ってる?」


「……っ」

わ、わたしは…


私は、紫音さんの…ことを…



「好き……かも…しれ、ません…」


「………」


まだそんな感情はハッキリしない。けれどこの胸のドキドキは何を意味してるかなんて


私でもわかる。けれでも…まだ、ハッキリ好きだなんて言えない…


だから……


「で、でも…かも、しれないで…まだ、よく分からなくて…だから、その…えっと、なんて言う…あ、あれ」



だんだん自分の言ってることが分からなくなり


言葉につまると、私を黙って見ていた紫音さんがグッと唇を噛みしめ口を開く



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