誘拐犯は…神様だったのです!





まぁ、彼とこんな関係になれただけでもありえないことなんだし


海鈴さんのことも含め、紫音さんの真意を知りたいなんて贅沢は言えないよね



「……ふう」



息をはき、布団をギュとにぎりしめ横になりながら外を眺める



てか、それにしても…


紫音さん、今日遅い…最近は早いのに…何かあったんだろうか



そんなことを考えてるいると―…



キィ――…


「……………?」



背後のドアが軋む音が響き、振り向くとそこには紫音さんがいた



あ…噂はしてないけれど、噂をすればなんとかってやつだ



「…お帰りなさい、今日は少し遅かったですね」


身体をおこし彼にニコリと笑うと、特に表情をかえることなく扉をしめ、私に背中を向けるようにベッドに座り込む



「………?」


ん?あれ………


「紫音さん?」

「……………」


何も答えようとしない


どうしたんだろう。なんかおかしい。だって最近はいつも帰って来るなり私にキスをせがむのに


今はそんな様子がない。


あ、まさか…まだ朝のこと…怒っている…と、言うか…気にしてるの?



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