誘拐犯は…神様だったのです!




「ま、待ってください」


慌ててお母様の前に周りこむと、お母様は不思議そうに首を傾げる


「え?凜さん?」


「その、もういいんです」

「いい?」

「はい、あの…少しすれ違っただけですし…こうなったのは、私も悪いですから」

「………」


「だから、いいんです」


本当はいいなんて思ってないけど、もしお母様が文句をいい偽装のことがバレたりしたらまずい


それに、私を拒否した紫音さんにこれ以上…拒否されたくないんだもん



「…凜さん…」



視線をおとし、ギュウと紙袋を握るとお母様はその手を包むように握る



「……?」

「ねぇ、凜さん?」

「はい」

「いいなんて言うなら、どうして…そんな切なそうな顔をするの?」


「……」


「あのね、こうゆう時は早く解決しなくちゃいけないの。一度すれ違った心は、その相手ときちんと向き合わなくちゃ…気持ちは通じないのよ?」


「………っ」


「何があったかは私には分からない。聞くつもりもないけれど…そんな顔をするのなら、早く紫音と話して来なさい」


「え…でも」


昨日の今日だし、すぐにと言われても…紫音さんは話を聞いてくれないよ…昨日も感情的になって別れたわけだし…



< 505 / 616 >

この作品をシェア

pagetop