誘拐犯は…神様だったのです!
「……あ」
「そう言うと思ってたから、まだ渡してないよ。ギリギリまで持っているといい。凜にとって宝物なんだからね」
手を離され、ゆっくりと開くとキラッとおばあちゃんのネックレスが光る
「か…海鈴さん…っ」
うそ、まだ渡してなかったの?しかも、わたしがこう言うと予想して?
「………っ」
まったく、海鈴さんはなんでも分かっちゃうんだから…
「ごめんな、さい…ありがとうございます…」
「いいよ。持っていただけだからね…」
「……はいっ」
おばあちゃん…
月の光に煽られるネックレスはキラキラと輝きとても美しく…
それをみていると、おばあちゃんを思いだし
うっすらと瞳がぼやけると、ポンッと海鈴さんの手が頭にのる
「しばらく、一人にしようか。あ…ついでに冷えるから何か温かいものでも持ってくるよ」
「………っ」
「だから、待ってて」
海鈴さんは、そう言い静かにバルコニーから出ていくと
ポロと涙がこぼれ、それをあわててふきネックレスを抱き締める
「………おばあちゃんっ」
久しぶりに、このネックレスをみた
私が辛い時も、楽しいときも、寂しいときも
肌身離さずに持っていたネックレス
良かった…最後の最後に、これに触ることが出来て――…
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