誘拐犯は…神様だったのです!
「それで、ネックレスを使ったら無事に凜を人間界に返すつもりだったはずなのに…」
「………」
「全ては、計算通り…そう確信していたのにも関わらず…あの日…凜が私の怪我を手当てした日から何かが、変わった」
「…紫音さん…っ」
「君と時を共に過ごし、君の暖かさを感じ、君の優しさを見ていくうちに…私は君を…凜をずっと傍において置きたい、と思うようになった」
「…………」
「凜が…好きなんだ…と、私は自覚した」
視線をあげ、私の瞳をみると紫音さんは、気まずそうに頬を触る
「だが…凜を好きになればなるほど…葛藤が生まれ…抑えきれなくなった私は…キミを拒否した」
「…………っ」
拒否した…その言葉で、紫音さんに沢山拒否されたことが次々と頭に浮かび
胸がギュウと痛くなる―…
「最後の最後まで…キミを拒否した…悪かった…凜」
「…………あっ」
悪かったって…
「そんなこと…謝られても…っ」
「あぁ…そうだな」
「………っ」
「謝っても、許されないくらい……キミを傷つけた…沢山、涙を流させた…だから、私にこんなことを言う権利はないのかもしれない」
「…………」
「だけど、言わせて欲しい」
「………っ」
私の手を取り、紫音さんは優しく微笑み私の髪の毛に触れる
「私と、帰ろう…凜がいないと…寂しいんだ。一人の夜が…こんなにも寂しいものだなんて知らなかった」
「…………っ」
「ベッドに入っても、凜の温もりがない、凜の声も聞こえない…君の…僅かにのこる優しい匂いが…とても、辛かった」
「………っ」
紫音さん……それって、私と同じことを思ってくれてたの?
私も寂しかった。紫音さんの温もりが欲しかった
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