誘拐犯は…神様だったのです!
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「…し…紫音さん…やっぱり…心配してくれたんですから挨拶くらい…したほうが」
「そんなの朝になってからでもいい。それに夜だから皆寝ている」
「で…でも…」
深界で、紫音さんと思いが通じあったあと
海鈴さんにことの全てを説明し、帰ろうとしたもの
肝心の海鈴さんは急遽、任務に出掛けてしまったらしく
最後に海鈴さんにお礼を言うことも、グレンくんに会うことも出来ないまま
紫音さんの背中に乗せられ、黒く傷ついた翼をひろげ
もとの空界に戻って来た……のはいいんだけれど……
「あの…でも、本当にいいんでしょうか…」
紫音さんは、表の入り口から入ろうとせず
直接部屋の窓から隠れるように帰って来たのだ
なんでも、門番に見つかったら"花嫁が帰ってきた"と大騒ぎになるのがイヤだといい
仕方がなく、言うことを聞いたけれど、心配してくれたお母様やツヴァイさん、フウさんにトールさんのことを思うと
後ろ髪を引かれる思い……
それなのに、紫音さんは部屋に入るなり、来ていた服を着崩し、結んでいた髪の毛をほどくと
私に手招きをしてくる
「いつまでも気にしていても仕方がない、それより…早く一緒に寝よう」
「………え」
私の手をひき、問答無用でベッドに座らせ紫音さんはそのまま背後から私を抱き締め、包み込むようにベッドに倒れる
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