シブヤクーロン
 
 朝から夜中まで働いて、帰ったら1時過ぎていた。


相変わらずトイレ近くを陣取る依子は、ソファーで寝ている。

毛布をかけてやって、テーブルに置いてある手紙を見た。
裏が白い、大きなチラシを渡したけれど、上の方に簡潔に書いてある。


まぁ、思い出したくないよなって内容‥。



『ゆり、ごめんね。ゆりが寝込んだあの日、早く帰りたかったけど、智子さんに呼ばれて断れなかった。智子さんは、いつも可愛がってくれるから‥体を。でも後悔した。ゆりを見捨てた罰だったんだ。


あの人はヤバい薬を吸ってた。
すぐに帰ろうと思ったけど、煙と智子さんの指が気持ち良くなっちゃった‥』



血の気が引いた。
もう依子に智子さんを逢わせちゃいけない。
一緒に逃げよう。


依子はあたしが守る。



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