妄毒シチュー

「俺が風邪ひいて寝込んだ時だよ」

それは覚えてるよ。

実家住みなのに、ちょうど両親が法事で出かけてるとかで、あたしに助けを求めてきたコータのために
次の日も仕事なのに、真夜中にシチューのお鍋を持って自転車こいでコータの家に行った事。


「あの時、いただろう?俺の部屋に」

「あ……」


「俺と一緒にミナのシチュー食って、美味い美味いって」


……言ってた。



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