妄毒シチュー
目を伏せる直前、視界に入ったのは
揺るかやに波打つ髪の中から覗く白く大きな耳。
柔らかそうな綺麗な耳たぶ。
それを見て、ずきりと心臓のあたりが痛んだ。
コータの大きな体とは不釣合いな綺麗な白い耳たぶが大好きだったな……
夕陽に透けて金色に見える産毛を見ながら、そんな事を思い出す。
ゆっくりと手を伸ばして、目の前にある耳のふちを指でそっとなぞると
彼は体をびくりと震わせてから、眉をひそめて吐息のようなため息をついた。