妄毒シチュー

薬なら効いてる。




さっきから目の前のあなたに触れたくて仕方ない。

血管を流れる血液に乗った毒薬が、ドクンドクン、と勢いを増して身体中を巡り、あたしの脳を麻痺させる。



毒を飲んだと知った時にはもう手遅れ



きっと、あなたが本当にコータと正反対だったら
簡単に全てを委ねていたと思う。

でも、あたしの中の僅かな理性を奮い立て踏みとどませるのは
目の前のその、綺麗な耳たぶ。
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