~とある教師と優等生の恋物語~
タローが素直じゃないのは知っていたけれど。


母さんの墓前に俺の仏花が手向けてあれば、それをどかす事なく自分のバラの花束を横に寝かせるような、

そんな分かりづらい優しさを、理解してきたつもりだけど。


「どうやってまた描いて貰うか、いろいろやったけどジロー君頑固だったからねぇ……。

もう打つ手もないよねって時に永井君から講師の話が来て。

気分転換になるかもしれない、なんて思って引き受けてもらったんだ」


「…………」


「まさか、星野洋子の娘がキーマンになるなんて。

なんと言うか……人生はゲームのようだね。

太郎君も喜んでるよ、きっと」


太郎君に怒られちゃうかな?なんて言いながらすっきりとした表情で倉澤先生は朗らかに笑う。
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