もっと溺愛以上


幼稚園の頃から今まで、色々な行事があったけれど、体調を崩しやすい母さんが参加する事は滅多になかった。
幼稚園で経験するクリスマス会や学芸会、運動会でさえ、母さんはなかなか来れなくて、代わりに父さんが来てくれた。
父さんや母さんのお友達が沢山来てくれたこともあった。
もちろん、有星の両親である濠さんや透子さんも来てくれた。

学校に入ってからは、行事は減ったけれど、代わりに加わったのが、学期末の懇談会。
父さんが来てくれる事が大半だったけれど、仕事の都合がつかない時には私と先生の二人だけで懇談会を済ませる事も珍しくなかった。

生活態度に問題もなく、学年トップの成績を維持していた私は、先生も特に話す事もないせいか、二人の懇談会でも支障はなかった。

何度か、先生と二人だけの懇談会を経験すると、成績が良ければ、母さんが無理して懇談会に来なくても大丈夫だと理解した。
そして、私は、ただひたすらに勉強していた。

周りは、私が将来、父さんの跡を継いで弁護士になる為に勉強を頑張っていると思っていたみたいだけど、そうじゃない。

懇談会に来れない母さんが、その事で気を遣わないように、それだけの為に勉強していただけ。

私の成績がずば抜けていいのも、母さんのおかげなんだ。
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