もっと溺愛以上
「頑張ってる桜を見て、俺が、どうにかして楽にしてやりたかったけど、今の俺に、そんな力があるわけじゃない。
だから、大人になったら、桜と結婚して守ってやりたいって健吾さんに言ったら、
『弁護士になって、俺の跡を継ぐなら、認める』
ってあっさり了解してくれたんだ。だから、俺は弁護士になる為に、桜に負けないくらいの成績をとってるんだぞ。
桜は、今まで、柚さんの事を一番に考えて、自分を抑えて生きてきた分、これからは、俺がちゃんと桜を守ってやる。
俺に甘えて、桜の自分の望みどおりに生きていい。
美大でもどこにでも、行っていいぞ。
あ、俺から離れるほど遠いところ以外なら、な」
夢なら、醒めないで欲しい。
有星が私を好きでいてくれた事だけでも、幸せ過ぎて怖くなるのに。
将来、私をお嫁さんにしてくれるなんて、想像もしてなかった。
「有星……好き」
こう言える事も、想像した事なかった。
初めて告げたその言葉は、くぐもった涙声で、ちゃんと届いたのか不安になったけど、有星にぎゅっと抱きしめられて、
『俺も、ちゃんと、好きだよ』
耳元に囁かれた言葉が、そんな不安を消してくれた。
大好き、大好き。
心の中で、何度もそう言った。