飼い犬に手を噛まれまして
「なら、俺も食べてこうかな」と先輩は、迷わず私の隣に座る。
ふふんと、勝ち誇った顔をすると朋菜はピンクのタオルをぎゅっと握りしめた。
といいますが、当然の結果なんだけどね。
先輩は、すぐに店員さんを呼ぶとトマトのパスタとブリスケットのシチューを注文した。
「……てか、本気で羨ましいんだけど紅巴」
テーブルの下で、朋菜に足をつつかれて苦笑いした。先輩は、爽やかな笑顔で興味津々に朋菜を見つめる。
「茅野の友達に会うのは初めてだな。茅野って、どんな学生だった? 付き合ってる奴いたのか?」
「先輩!」
先輩が意地悪そうにニッと笑うと、朋菜も悪乗りした。
「紅巴自身は、今と何も変わりません。だけど……紅巴モテるのに鈍感だったから、かなりの数の男子泣かせてました」
「朋菜っ!」