飼い犬に手を噛まれまして


「へー、その話興味深いな。詳しく聞かせて」


「紅巴に告白した男の子に『あのさ、俺今アイツにコクったんだけど。気がついてないみたいだから、朋菜から返事聞いといてもらえる?』て言われたことあるんですよ」



 私は諦めてガクッとテーブルに倒れた。先輩を呼ぶんじゃなかった! 高校生の時の話なんか、されたくないっ!



「すげぇ、小悪魔じゃん。茅野、俺たち付き合ってるよな? 理解してるか?」



 先輩のさらりとした発言に、耳まで赤くなる。


 先輩までっ!


 朋菜の前で、そんな確認しなくていいのにっ!


 こんなの羞恥心プレイだよ!


「理解してます……」



 私の決死の一声を、さらりと聞き流した二人の会話は続く。



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