飼い犬に手を噛まれまして


────七階のコーナー。これってもしかすると噂のスイートルームってやつですか?

 すごい……いくつ部屋があるんだろう?
 開けても開けても、色んな扉があるよ!


 先輩、こんな部屋を予約して何をするつもりだったんだろう? それなのに使えなくなっちゃうなんて確かに勿体ない。

 せっかくなら萌子先輩と朋菜もくればよかったのに……二人ともさっさと帰っちゃうから。
 テーブルの上にのったフルーツを一つ手にとってみた。冷たく冷えていて、食べやすいように切り込みがはいっている。

「これ本物だ……食べていいのかなぁ? いいんだよね」

 メロンを一切れ口にいれた。甘くて美味しい。

 それにフルーツだけじゃなくて、この部屋に飾られた沢山の花も全て本物。

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