乱華Ⅰ【完】


〜side.蓮〜



奏多と碧と乱鬼の倉庫から出れば、下には正宗、修、司が既に戻ってきていた。



相変わらず仕事が早い奴らだな。
口からは苦笑いが漏れる。



俺より1つ下の乱華幹部。
最初は年下に着くとかゴメンだと思っていたが、この年で乱華を纏めるだけはあった。



少数精鋭の乱華。
全部で50もいないが、奴らは気性が激しい。



あんな奴らを纏めあげるなんざ、200人いる龍王纏めるよりキツいに決まってる。



しかも連合のトップでもある。



そんな颯人達、乱華が今まで作らなかった“姫”を作ったって聞いた日にゃ、かなりびびったっけな。



「遅ぇよ」


「いや、着替えた割には早かっただろ?」


「遅ぇ〜遅ぇ〜お前1分で着替えろよ〜」



…無茶言うな。
修は、バイクに跨ったまま、タバコを美味そうに嗜む。



既に着替えた3人は、入り口を見つめて―…



メンバーが来るの待ってんのか。


< 123 / 294 >

この作品をシェア

pagetop