乱華Ⅰ【完】
そう。確かにタクはいた。
だけど目が覚めたらいなくて、それからずっといなくなってて…聞いてもはぐらかされるだけ。
それってどんなに不安かわかる?
え、と動揺しながらコッチを向いたタクに思いをぶつける。
柄じゃないってわかってるけど、そうしないと伝わらないし、タクはまたいなくなってしまう気がしたから。
「…守れなかったって思うんならこれからはちゃんと守ってよ」
「…っ」
もうさっきみたいに冷たい目じゃないタク。
それって少しは伝わったって事?
もう自分を責めるのはやめようよ。
タクは悪くないんだから。
「ねぇタク、早く戻ってきてよ。あんたがいないと……寂しいじゃん」
こんなこと言わせないでよ。
颯人達が聞いてるからか、恥ずかしいからか、声が震えた。