乱華Ⅰ【完】
私の言葉を聞いた瞬間ぽかんとした表情をしたタク。
そしてすぐに私をじっと見たその唇は、何かを言いかけては閉じるを繰り返していた。
その間に耐えられなくなった私は静かに視線を下げる。
お願いだから何か言ってよ!
流石に恥ずかしいんですけど…
「ここまで言わせてオメーはまだ逃げる気かよ?」
いつまでたってもそれを繰り返すタクにしびれを切らしたのは、ゆるい喋り方じゃない修だった。
その言葉に素早く反応したタクは「…ちげぇ」歯切れ悪く返したが間髪入れずに「ちげくねぇだろ」と一刀両断されていた。
「本当タクは自分を責めすぎなんだよ」
「そーだぞ!タクが悪いんだったら俺たちも同罪だろ?」
いつの間にか私の横には正宗と司。
え、気配なかったんですけど。
びっくりなんですけども。
あまりのびっくりさにタクの腕を掴んでいた手を離してしまっていた。
だけどタクがもう逃げることはなくて。
「…誰もお前のせいなんて思ってねぇよ。今も昔もな」
颯人はタクに強い眼差しを向けてハッキリと言った。