女神は不機嫌に笑う~小川まり奮闘記①~
私は首を振ってキッパリと言う。この子が責任を感じることではない。
時計を見ると、もう時間だった。
「ごめんなさい、もうリミットだわ」
私が立ち上がると、彼女も立ち上がって頭を下げた。
「・・・色々ありがとうございました。教えていただいて」
その暗い顔に胸が痛む。・・・ああ、ちょっと可哀想なことをしちゃったかも。あいつは確かに悪魔だが、この子は本当にヤツに惚れているようだ。その事実を他人から知らされることほど情けないことはないに違いない。
「・・・・人間は、簡単に性格は変わらないと思うわ。もしあなたがあいつを本当に好きなら・・・これから、傷つくことがあるかもしれないってことだけは、覚えていて欲しいの。少なくとも、守口は私には全然いい人間じゃなかった」
彼女はまっすぐに私をみて、はいと頷いた。
この娘さんは周りの人にちゃんと愛されて育ったんだろう。その瞳に強さが見えた。
・・・・大丈夫かもしれない。対処しそうだ、自分で。私は少し安心してその場を離れる。
ミッション③彼女に不信感を植え付ける。
少しばかり胸は痛んだけれど、とりあえず、クリア。