女神は不機嫌に笑う~小川まり奮闘記①~
斎のバカ野郎は自業自得だ。それに、お金を出した社員たちも同じく。だけど―――――――・・・
「・・・・仕方ないかもですけど、小林部長は辛い立場でしょうね」
私が言うと、福田店長は眉を寄せて言った。
「もしかしたら、小林部長も娘さんも、今度の人事で移動になるかもしれないわね。直接関係ないとは言え、名前がでちゃってるからねえ・・」
次は10月に百貨店の人事異動があると、桑谷さんからも聞いていた。
確かに、仕方ない。百貨店としても名前が出ている以上、異動でもさせないとほとぼとりが冷めるのが遅くなると判断しそうだし。
ため息をついた。
こればかりは、どうにもならない。
娘さんの小林さんの顔を思い浮かべたら、胸が痛んだ。
早番だったので、約束通り仕事帰りに警察に行った。
調書を丁寧に読んで確認をする。そばにいた生田刑事に聞いた。
「・・・斎は・・・あの男は今どうしてるんですか?」
「留置所にいますよ。今、過去のことも含めて事実確認中です」
私は刑事をじっと見た。
「判れば、教えて下さいますか?」
生田刑事は微かに笑って、さりげなく目線をずらして答えた。
「・・・・桑谷さんに、連絡することにします」
・・・ちぇ。私は膨れて、書類をやや乱暴に彼の手元に置く。
「刑事さん、桑谷さんとお知り合いだったんですね」