僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
「好美、これでしょ」
居間に戻った弘美さんが彼女を呼んだ。
慌てて彼女は、その声の方へ身を乗り出す。
「そうそう、それ、その可愛いやつ」
「もうママには可愛過ぎるから、好美にあげるわ」
「えっ、いいの? サンキュー、ママ。じゃ、そろそろあたし帰ろうかな。明日も早いし」
「そう? まぁ、あまり遅くならないうちの方が安心ね。今の時間なら、まだ人通りも多いし」
「じゃ、孝幸さん、だったっけ、失礼します。
ママをよろしく。執事さん」
彼女は僕のことをそう呼ぶと、ペロっと可愛く舌を出した。
「好美!」
「あら、だって、近頃流行りじゃない? イケメン執事。ママも、せいぜい頑張ってね。じゃ、ほんと、バイバイ」
そう言って、彼女は楽しそうに笑いながら帰っていった。