僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?



確かに母は、今でも父の帰りを待ってる。



僕が東京に出た後も、引き払わずに住み続けている2DKの県営住宅。

一人暮らしなんだから、1DKのもっと設備のいい、新築の県営住宅に住み替える機会もあった筈なんだ。

「たまには、お前も帰ってくるし。それに、父さんが戻った時、あたしがここに居なかったら途方に暮れるだろ」

母は、そんなことにこだわって。

古くて、今にも崩れそうな木造県営住宅の二階に、今もずっと住み続けている。
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