僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?

衝動的だったかな、とも思う。

その先の日々の生活のことまで思いが及ばなかったのも確かで。

だからって、離婚したことを後悔しているかと聞かれたら、『ノン』と答える。

だって、あの時のあたしには、それ以外の選択肢はなかったから。

とは言っても、自立するためヘルパーやって、この歳で身体を駆使して働いているのは現実で。

これが結果オーライとはとても言いがたい。


こんな今のあたしを見たら、父はなんて思うだろう?


でも、ヘルパーの仕事を選んだのは、父のことが気にかかっていたから。

父の最期を、優しく見送ってあげられなかった後悔。

そんな気持ちを、他の人には持ってもらいたくない。

介護の辛さをわかっているあたしだから、寄り添うことができるんじゃないかって。

少しでも父に近づきたいって思ったから。
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