青空ライン *Third Story*
「自分を助けてくれた人のために今度は自分が役に立ちたい!って思って
行きたかった志望校を変えて、親からも先生からも今の学力だと無理だって何度も言われて
だけどどうしても諦めきれなかった杏は地元の塾を辞めて
親に何回も頼み込んで“絶対に絶対にこの高校に合格するから”ってやっとの思いで親に納得してもらって
それから電車に乗ってまで塾に通って必死に勉強を頑張って高校に合格してマネージャーになったんだから!
だからあんたたちみたいに容姿に惹かれて騒いでる人たちにそんなこと言われる筋合いなんてない!」
希美が必死に女子逹に話してくれている間あたしは希美の背中を見つめていた。
胸がジーンとしてきて涙が溢れそうになったけどでも泣いてしまったら女子逹に
せっかく希美が言ってくれたことが無駄になってしまいそうで、負けてしまいそうで泣く訳には決していかなかった。
「そんなの知らないよ!マネージャーの勝手な理由でしょ!」
希美の怒りに歯向かってきた女子逹。
…すごすぎる。
って感心してる場合じゃない。
あたしのせいで揉め合いしてるのに。
「だったらあんたたちはただ杏に負けただけでしょ。」
希美はまた話を続けた。