君色
冷たい水でじゃぶじゃぶと顔を洗う。

「はぁ・・・」

ようやく鼓動がおさまって、私は顔をあげて目の前の鏡を見た。

「!!」

その瞬間、今度は心臓が止まりそうになった。

「・・・タオル・・・どうぞ」

岡田さんはタオルを手にこちらに近寄ってきた。

でも、私は洗面台を背に後ずさりをしてしまう。





あの人じゃないのに・・・・



頭ではわかっていても、体が反応してしまう。


「・・・有沢さん?」


気がつけば、私は涙をこぼしながら床に座り込んでいた。
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