君色
付き合い始めてからの伊織さんは、私に触れることに更に慎重になった。

でも、それが私はちょっとだけ不安だったりする。

それが伊織さんの優しさだってことはわかってるけど

今までにない感情がわき上がってきて、もっと触れて欲しいと願った。

伊織さんの肩に抱かれ、ゆっくりと髪を撫でられる。

不意に伊織さんの手が前髪を持ち上げると、そこに温かいものが触れた。

そこからふわっと熱が広がり、私はもっとして欲しくなった。

少しずつ顔をあげると、それに合わせて優しいキスが降ってくる。

瞼に、頬に、鼻先に・・・

でも唇には触れてくれない。
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