さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
十回。
百回。
千回。
いや、もっとかもしれない。
「…ッはぁ!」
いつになったら終わるんだろう。
もう何度剣を振ったかわからない。
「ほら、言ったこっちゃねえ。顔色わりいぞ?」
先ほど嫌味を言ってきた隊士さんは、まだ余裕とでもいうように私に気遣ってくれる。
まだ大丈夫です、と言いたいけれど息が乱れてしゃべることもできないず、頭も朦朧としてきた。
クーラーもないこの時代、炎天下の元100人近くもの人が詰め込められた稽古場は炎々としていた。
酸欠で過呼吸になりそう…。
そろそろヤバいな、と思った時待ちに待った掛け声がかかった。
「そこまで!」
土方さんの掛け声と同時に私はぺたんとその場にしゃがみこんでしまった。
肩で息をしなければ呼吸もままならない。
「初めてにしては良くやったな。」
「土方さん…。」
私は疲れを忘れてしまった。
だって今、土方さんが…。
「笑いましたね!?」
「笑ってねえよ!」
百回。
千回。
いや、もっとかもしれない。
「…ッはぁ!」
いつになったら終わるんだろう。
もう何度剣を振ったかわからない。
「ほら、言ったこっちゃねえ。顔色わりいぞ?」
先ほど嫌味を言ってきた隊士さんは、まだ余裕とでもいうように私に気遣ってくれる。
まだ大丈夫です、と言いたいけれど息が乱れてしゃべることもできないず、頭も朦朧としてきた。
クーラーもないこの時代、炎天下の元100人近くもの人が詰め込められた稽古場は炎々としていた。
酸欠で過呼吸になりそう…。
そろそろヤバいな、と思った時待ちに待った掛け声がかかった。
「そこまで!」
土方さんの掛け声と同時に私はぺたんとその場にしゃがみこんでしまった。
肩で息をしなければ呼吸もままならない。
「初めてにしては良くやったな。」
「土方さん…。」
私は疲れを忘れてしまった。
だって今、土方さんが…。
「笑いましたね!?」
「笑ってねえよ!」