さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
「大丈夫ですかね・・・?」
「何が?」
何がって!
「土方さんです。」
「あぁ。あの人は鬼のように振る舞ってるけど、実際はそんなにも怒ってないよ。」
安心して、とにっこり笑う。
そ、そんなことは・・・。
安心してと言われても、あれは確実に怒ってましたよ!
鬼のように振る舞っている?
ううん、あれは絶対素だ!!!
叫ぼうとして、ぐっとこらえる。
「それより、行こうか。」