さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
「俺、原田 左之助。十番隊組長やってるんだ。」





原田 左之助。




どこかしら聞いたことがある名前だ。



二十歳少し過ぎたくらいかな?




永倉さんと同じくらいに見える。




さっき幹部の人達が集まったときに一段とオーラを放っていた。




原田さんはきっと新選組一のイケメンだ。





沖田さんも格好いいけれど、沖田さんはイケメンと言うより美少年だし。




「なぁ、150年後に俺の名前は残ってんの?」




長身の原田さんに見下ろされると緊張してしまう。




きっと普通の女の子だったらコロッとやられちゃうんだろうな。




「!?」





視線を落としてギョッとする。




「お・・・おなか大丈夫ですか!?」




横一文字に痛々しい傷跡が見える。




「あぁ、これな。あるやつに“腹を切る作法も知らぬ下司め”なんて結われたもんだから、カッときてな。」




「斬っちゃったんですか!?」




「まぁな。俺の腹は金物の味を知ってるんだぜ?」




ははっと軽快に声を上げる。




有り得ない・・・。




改めて時代の違いを痛感する。




頑張るって決めたばっかりなのに、これを見てしまうと自信を無くしてしまう。




原田さんは誇らしげに笑っているけれど。

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