さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
「その時、それを抑えようとしたのは、従来から京都の治安維持にあたっていた京都所司代と京都町奉行。」



きょうとしょしだい、きょうとまちぶぎょう。




それがいったいなんなのかは分からなかったけれど、警察みたいなものなのだろう。






「だけど、それでは役不足だった。」




それほどに、治安は悪くなっていた。




原田さんの言葉はそう物語っていた。





「防ぎきれないと判断した幕府が臨時警察媚態として治安維持にあてたのが、壬生浪士。」



代理というやつなんだろうか?



ううん、これでは助っ人ってところだろう。



「ただし、壬生浪士は町人、農民身分を含んで構成された組織。だから俺らは“会津藩預かり”という非正規部隊でなんだ。」



身分の差が大きく影響するこの時代で、低い身分を集めたのが壬生浪士。




だから、そのものとしては独立できない。





原田さんの説明を聞いて壬生浪士の流れをだいたい掴むことができた。

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