さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
「ご、ごめんなさい…。」



思わず謝ってしまった。




だって、刀が出てくるとは思わなかったもん。




原田さんはそんな私を見るとニヤリと不屈な笑みをこぼした。




「あずみちゃん、案外臆病なんね。」




カチーン




この言葉にいらっとくるものの、反抗することができない。




うう、悔しい…。




「沖田さぁん!」




「はいはい、あんまり挑発に乗らないようにね。」




原田さんなんか、嫌いだ!




全力で原田さんを睨みつけてやった。
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